iPhoneXRのカメラレンズ割れと撮影する時に黒い斑点が無数に出て焦点が合わない状態

iPhoneXRの背面にあるカメラレンズ割れとピントが合わない

今回の修理事例ご紹介は、iPhoneXRの背面にあるリアカメラを起動すると黒い斑点が無数に出ている状態と、ジリジリと異音がしてピントが合わない状態のものでした。

画像はリアカメラを起動したところです。

黒い斑点がたくさん出ているのが分かるかと思います。

背面のカメラを保護しているガラス部分が割れて穴が空いてしまったために、カメラ本体のレンズが汚れてしまったためです。

カメラガラスに穴が空くと湿気が入ったりするためカビが入るということもあるそうです。

カメラガラスの状態です。

ガラス部分が割れてひび割れからガラスが欠けて穴が空いていました。

肉眼でも汚れが確認できます。

修理はこのガラス部分の張り替えとピントが汚れとピントが合わなくなったカメラ本体部品の交換となります。

カメラ交換のために本体を分解します。

カメラ交換をするには分解をしなくては交換ができません。

iPhoneの場合、分解は画面を取り外すことから作業を行います。

画面を取り外す作業は、コツを掴むと簡単ですが、慣れていない方が行うと大変な作業です。

画面のガラスを割ったり、液晶を壊したりしないように慎重に作業をします。

XRの画面は、左側から持ち上げて、右方向に開きます。

画面を開きすぎたりすると画面のケーブルやイヤースピーカーケーブルを切ってしまう恐れがあるため、開くときもゆっくり慎重に開きます。

安全のためには90度行かないくらいで作業をするとケーブルを傷める危険性が少ないと思われます。

作業を安全に進めるためにバッテリーコネクタを外すのですが、液晶のケーブルが邪魔をして、バッテリーコネクタを抑えている金属プレートのネジを緩めることができないため、人によって順番は変わると思いますが、液晶コネクタをはじめに抜くとドライバーを入れやすくネジを緩めやすくなります。

液晶コネクタを外したら、その下にあるバッテリーを抑えているL字型の金属プレートを外します。

プレートを外すとバッテリーコネクタが見えてきます。

バッテリーコネクタを外したら通電しなくなるので作業中の電気ショートを防ぐことができます。

バッテリーコネクタを外さないで作業をするとコネクタ抜差しでショートしたり、作業中に間違って電源ボタン長押しをしてしまうと電源が入ってしまいます。

そういったことを防ぐためにバッテリーコネクタは一番最初に外しておいたほうが良いです。

バッテリーコネクタを外したら液晶から出ている残りのコネクタを外します。

バッテリーコネクタと液晶から出ているコネクタを外したら、本体上の方にあるイヤースピーカーケーブルのコネクタを外します。

コネクタがあるところには、コネクタが外れないように金属プレートがあるので、こちらも同じようにプレートを外すとコネクタが見えてきます。

イヤースピーカーコネクタを外すと画面を本体から取り外すことができるようになります。

画面を外したら画面側の作業は無いので、画面はとりあえず安全な場所に保管しておきます。

交換するリアカメラを取り外します。

カメラも金属のプレートで固定されているため、まず二本のネジを外して取り外します。

プラスネジと片方は平形のプラスになっているので、通常のプラスドライバーではなく、平形のプラスドライバーが必要になります。

固定されているプレートを外したらカメラのコネクタを抜きます。

カメラレンズ穴から水か、何かの液体が入ったのか、サビと焼けた変色が見られました。

内部に侵入してしまうとダメージが大きくなるため、カメラレンズのひび割れも要注意です。

カメラは、ぴったりと本体に収まっているため、ヘラなどを少し差し込むと浮き上がり、取り外しやすくなります。

カメラには埃などでかなり汚れていました。

この状態では綺麗な撮影はできません。

続いてカメラガラスの破片除去です。

カメラの張り替えのために残った破片を取り除きます。

デザインカッターなどで破片を取り除いたらアルコールなどで綺麗に汚れを拭き取ります。

新しいガラスが張り付くように下準備をします。

本体側を綺麗にして準備ができたら新しいガラス窓を貼り付けます。

ガラス片を取り除く作業に少し手間がかかりますが、取り付けは簡単に行うことができます。

カメラレンズを貼り付けたら、新しいカメラを交換します。

取り外しと逆の手順で、カメラ本体を取り付けたら固定プレートを戻してカメラ周りの作業はひとまず完了です。

カメラ周りの作業が終わったので、液晶画面を戻して、交換したカメラが正常に起動してピントが合うかなどの動作確認をします。

動作確認で問題があった時はまたカメラを交換しなくてはいけないので、液晶画面は少し浮かした状態で動作確認をします。

カメラを起動してピントが合うことと、白い壁で、カメラレンズに汚れやシミなどが映らないかを確認しています。

動作確認で問題がなければ組み込み作業に入ります。

動作確認の前に耐水テープを張り替えても大丈夫ですが、今回は動作確認前に耐水テープを取り替えていなかったので、仮付状態の画面を一度外して、耐水テープを取り替えます。

耐水テープを取り替えたら、液晶画面を戻します。

液晶画面も逆の手順で、画面上部から差し込んで液晶画面でケーブルを挟まないように注意しながら画面をはめ混みます。

画面をはめ込んで、画面下部のネジを取り付けたら組み込み完了です。

今回ご紹介のカメラ故障は、カメラレンズが割れてから日にちが経っていたためか、ピントが合わないカメラ故障と、黒い斑点が無数に出ていて、内部も変色や錆が見られました。

カメラ窓のガラスが割れて穴が空くと、本体に穴が空いている状態で、そこから水分などの液体が侵入してしまうことがあります。

湿気の多いところでも本体に湿気が入り込みやすくなるので、カメラ窓のガラス割れもご注意ください。

youtubeに今回のものではありませんが、カメラガラス修理事例動画があるのでこちらもご参考にしてください。