スライドドアに挟まれて画面破損とフレーム破損
こちらは車のスライドドアに挟まれて壊れてしまったiPhone12PRO MAXです。
画面に縦線とタッチ操作ができなくなってしまったので使うことができません。
買い替えも考えなくてはいけないぐらいの破損ですがディスプレイが表示されてデータなどが無事なのはわかっているため完全に直らなくてもデータだけでも取り出したいというご依頼でした。
よくある画面破損ですがフレームも割れて破損度が大きい場合はデータ優先か買い替え
ガラス割れとディスプレイ破損、タッチ操作不能はよくある破損でこの場合ほとんどが画面交換だけで問題なく直りますが、今回はスライドドアに挟まれたことで落としたりした時より破損が大きくなっていました。
画面を見て左下の側面フレームが繋ぎ目から割れてしまっています。
このフレームを修正しないと画面が入らないため、修正をしますが、フレームの角は固くて割れてしまっているとどれくらい戻るかはやってみないと分かりません。
最悪画面が入らない状態でのお返しになる可能性もあります。
iPhone12以降は画面を見て左側に基板があるため、画面を直してタッチ操作ができる状態にならないと他の機能の動作確認ができないので、画面を交換してみないと他の故障が確認できない状態です。
なので、破損が大きい時でデータのバックアップが保存してあったり、データは特になくなっても大丈夫な場合は買い替えの方が良い時もあります。
今回はデータが優先で状態によってはそのまま使用できればと確認後に修理となりました。
分解と画面交換
いつものようにしたのネジ２箇所を外して画面を取り外します。
iPhone12以降の画面は右から持ち上げて左方向に開きます。
ディスプレイとイヤースピーカーのケーブルコネクタを抑えている金属のプレート２箇所を外します。
下側のプレートを外したらバッテリーコネクタが見えるので、一番はじめにバッテリーコネクタを外しておくと安全です。
プレートを外してコネクタを抜いたら画面を取り外すことができます。
iPhoneの画面を取り外すことは簡単ですが、12以降の画面は、耐水のための粘着テープで強力に張り付いているため、テープを剥がすのにはコツがあります。
無理に力を入れるとディスプレイが破損してしまうため慎重に画面を取り外す必要があります。
今回みたいな画面が割れたり壊れている場合は気持ち的に楽ではあります。
画面にイヤースピーカーとセンサーが一体になった部品が取り付けられているので、こちらは新しい画面に移植して使用します。
センサーはFACE IDに関係しているため取り外しで破損してしまうとFACE ID がエラーになって顔を認証できなくなってしまうためこちらも慎重に取り外しします。
新しい画面で動作の確認
タッチ操作ができない状態のため、新しい画面を取り付けて動作の確認をします。
取り外したイヤースピーカーを本体に取り付けてから新しい画面を取り付けます。
部品を取り付けたら画面は貼り付けずに本体から浮かした状態で動作確認と新しい画面の確認もします。
iPhone11以降に発売された機種はメーカーや正規店以外で画面交換すると不明な部品と設定に表示されます。
画面を仮付で動作確認を行いました。
破損度が大きく他の機能に不具合や故障があるか気になっていましたが今回は画面以外特に不具合や故障は見当たりませんでした。
iPhone11以降に発売された機種は、メーカーや正規店以外でディスプレイを交換すると不明な部品と表示されます。
こちらは表示されるだけで機能や動作に支障はありません。（今後のiOSアップデートで支障が出る可能性はあります。）
こちらの表示が気になるという方はメーカーか正規店での修理となりますが、データが優先だと非正規店で画面を交換すればデータはそのままというメリットがあります。
動作確認ができたので組み上げをします。
動作確認で機能と新しい画面が正常と確認できたので、部品を移植して組み上げていきます。
昔の機種と比べると移植するパーツが少ないため、実際の作業は少なくなっています。
最近の機種で難しい工程は画面を剥がすことだけです。
画面の準備ができたらコネクタを嵌めて取り付けていきます。
ディスプレイとイヤースピーカーのコネクタを取り付けたら最後にバッテリーコネクタを取り付けます。
金属のプレートも戻したら画面を組み込んで修理完了となります。
ガラス割れとディスプレイ縦線がなくなりタッチ操作もできるようになってキレイに直りました。
左下のフレーム修正作業の画像を撮影できませんでしたが、画面取り付けと見た目にもうまく修正ができました。
今回はスライドドアに挟まれてフレーム破損もありディスプレイ以外の故障や不具合も考えられましたが、ディスプレイ以外の不具合もなく無事にデータもそのままで修理完了となりました。
今回の修理事例はyoutubeににもアップしてあります。
こちらの動画もご参考にしていただき、よかったらチャンネル登録や高評価をお願いいたします。
