台風10号の影響で雨が続き濡れたままにしていたら画面が映らなくなったiPhone11Proの修理

台風10号の影響でかなり雨が長引きました。

この雨が続いたことで水濡れによる故障が多くありました。

今回は雨に濡れたあとに画面に不具合が出てそのまま使っていたら画面が映らなくなったiPhone11Proの修理です。

起動しているような感じがあるとのことでしたが本体内に水が残っていると電源を入れたり充電器を挿すと壊れてしまうため電源を入れる前に画面を取り外して本体内部に水が残っているか確認をします。

こちらが今回ご依頼のiPhone11Proです。

雨に濡れたようですが画面右上のひび割れもあります。

画面が割れたり衝撃があると画面に隙間ができてそこから水が入りやすくなることがあります。

ガラスとプラスチックフレームが剥離することもあるので落としたりガラスが割れた時は水に濡れないようにしてください。

早速画面を取り外しました。

本体上の水没判定シールが赤く反応しています。

通常白色ですが水に濡れると赤色に変わります。

本体内に水が残っているところもありました。

本体上の方はシールが赤と水が乾いた後があり少し水分が残っています。

本体上の方はFace IDに関係する部品が多く電源が入ったままや通電したまま濡れるとFace ID が認識しなくなるので水没の時はFace ID が使えなくなることが多くあります。

本体下のスピーカーのところに水が残っていました。

これだけ水が残っていると基板の裏側に残っていることがあるので基板は取り外して乾燥をします。

画面を取り外したところです。

密閉されていると乾燥しにくいので画面を取り外すだけでもみるみるうちに乾燥していきます。

見えている水分はティッシュなどで拭き取ってから分解をしていきます。

基板が重要なので基板を取り外して乾燥をします。

水分量が少ないのと基板裏側にも水は見えなかったので基板とインカメラとアウトカメラだけ取り外しました。

リアカメラの交換歴がありました。

11Proの基板はかなり小さくなっています。

基板内部まで確認できないので時間をかけて乾燥作業を行います。

基板の裏側はそれほど濡れたような形跡はないので内部まで浸透していないことを願います。

本体側も全て取り外した方がいいですが修理時間の関係上起動ができるかの確認を優先します。

それでもここまで分解ができていれば全て乾燥ができます。

重要な部品もないため壊れている部品があれば部品交換で対処ができます。

乾燥作業をしたあとに元に戻します。

画面は壊れている可能性が高いですが乾燥後に念の為表示できるか確認します。

電源を入れてみると画面に明かりが見れました。

画面が壊れていることが分かります。

マナースイッチの切り替えでバイブの振動があるので起動できていることも確認ができました。

画面はうっすら明るいののと上の方に紫色のものが確認できます。

起動もできていそうなので画面を新しいものにして画面表示ができるか作業をします。

画面を取り替えて電源を入れたところリンゴマークが出ました。

このまま起動するまで待ちます。

パスコード入力画面が表示され無事に起動ができました。

タッチ操作もできて簡単な動作確認で問題がなかったので画面交換だけで作業を続けます。

新しい画面で全て組み付けたら画面を閉じます。

ディスプレイはガラスと一体になっているので今回はディスプレイを直す目的でしたがガラスひび割れもついでに直りました。

耐水性能はゴムパッキンなどで水が入らないようにしているので古い端末はパッキンが劣化していると水が入りやすくなります。

いつも濡れても大丈夫でも次の日雨に濡れて大丈夫とは限りません。

古い機種や修理歴がある端末は水濡れにご注意ください。

この記事は参考程度にしてください。

ご自身で分解や修理をする際はご自身の責任でお願いします。

不具合や故障はメーカーにお問い合わせください。